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本と映画の紹介&自己研鑽

Book selection;「スタンフォードの自分を変える教室」

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ケニー・マクゴ二ガル著書 大和書房

スタンフォードの自分を変える教室

 

本のコンセプト紹介

意志力は心の強さだけでなく、体の健康度合いによっても決まっている。この本は人の持つ意志力について科学的な視点を踏まえて分かりやすく解説してある本です。

 

私が本を読んで特に共感した部分

1、意志力とは

2、なぜ体が健康だと、意志力が向上するのか、

3、体を整える具体的な方法という順番

以上、3点について紹介します。

 

1、意志力とは

まずは意志力について説明します。意志力とは文字通り、意思の力のこと。物事を達成するために欠かせない力のことです。

 

この意志力は三つの力によって構成されています。

それはやる力、やらない力、望む力、この三つです。

 

この中で最も重要なのが、この意思力の土台となる望む力です。即ち、望む力が強ければ強いほどやる力、やらない力も強くなるということです。目標を達成したいという望む力が土台にあって、やる力とやらない力の大きさが決まってきます。

 

 

2、なぜ体が健康だと、意志力が向上するのか

人間には交感神経と副交感神経という二つの神経が備わっています。体が健康な人は、この交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズに行うことができ、このことが大きく意志力の強さに関係しています。

 

私達が何か活動するときには、交感神経が優位になっており、私達がリラックスするときには、副交感神経が優位になっています。この交感神経と副交感神経の切り替えは、自分の意識とは無関係に体が勝手に行ってくれているものですが、体が健康な人ほどこの切り替えがスムーズに行われているのに対し、体が不健康な人ほどこの切り替えがスムーズに出来なくなります。

 

なぜ体が健康で、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズな人ほど、意志力が強いのでしょうか?

 

その理由は副交感神経が優位になることで、衝動的になるのを防げるからです。

 

例えばやるべきことがあるのに、携帯を触りたくなるとか、ダイエット中なのに甘いお菓子を食べたくなるみたいな衝動的な欲求に襲われるとき、私達の体は興奮状態になり、交感神経が優位の状態になります。そこから私達はそれらの衝動的な欲求と戦います。この時、体が健康な人はスムーズに副交感神経に切り替えることが出来るので、衝動的な欲求を抑えることが出来るのです。

 

交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズに行えない人は、衝動的な欲求がおさまりづらく欲求に負けてしまうのです。要するに意思力の強さを決めているのは、気持ちの強さというよりも、いかに体の状態が整っているか、になります。

 

具体的にはどうすれば体が整い、神経の切り替えをスムーズに行うことができるのでしょうか?

 

 

3、体を整える具体的な方法について

 

体を整える方法は、「運動、瞑想、睡眠、食事、人間関係、ストレス」

これらを整えることです。

 

まずは運動について

定期的な運動をすること。運動の種類は何でもOKです。ちょっと外を散歩する、家を掃除するとかでも運動に入るので運動が苦手な方はそのような小さなものから始めてみましょう。どんなものであれ体を動かすことで神経系を整えることができます。

 

次は瞑想について

瞑想の一番オーソドックスなやり方は、呼吸に意識を集中するやり方です。具体的には、深呼吸することが意志力を発揮するための有効な方法です。例えば無性に甘いものが食べたくなったときに深呼吸をします。大きく吸って大きくはく、という深呼吸を4回から6回くらいするだけで、副交感神経が優位になり、自然と衝動的な気持ちが収まっていきます。

 

続いては睡眠について

十分な睡眠を確保することで、体が整います。十分な睡眠時間というのには個人差がありますが、大体の人は7時間から8時間寝るのが理想で、最低でも6時間は寝るようにすべきです。またお昼寝も有効な方法です。昼の睡眠は夜の睡眠の10倍近い回復効果があるという研究結果もあるほどです。できれば5分から20分ほどそれが無理ならに3分でもいいのでお昼寝の時間を作れると、午後のパフォーマンスが格段に上がります。

 

次は食事について

低血糖の食品を摂取すること。

低血糖の食品が体の健康を保ち、かつ体のエネルギーにもなります。具体的には、魚や鶏肉などのタンパク質、ナッツ類、豆類、食物繊維が豊富な穀類と果物野菜です。これらのような低血糖の食品は、体内の血糖値を緩やかに上昇させます。体への負担が小さく、食べた後に眠くなりづらく、太りづらい。良いこと尽くしなので低血糖の食品を摂ることを心がけていきましょう。

 

次に人間関係について

良好な人間関係を築くこと。

良好な人間関係が体やメンタルに良い影響を与えてくれます。家族や友人や恋人との楽しい時間、リラックスする時間をとることが体を整えることにも繋がります。

 

最後にストレスについて

ストレスをためないこと。

ストレスがたまってしまうと、神経が乱れて、意志力を発揮できなくなってしまいます。私達がストレスを感じているときは、交感神経が優位な状態です。ですので、慢性的にストレスを溜め込んでしまうと、体が常に緊張していることになり、体が休まりません。

これを防ぐために日頃から運動や瞑想を習慣にする趣味や好きな人との時間を楽しむなどしてストレスをためないことが重要です。オンとオフの切り替えを大事にしましょう。

 

以上が体を整えて、意志力を発揮するための具体的な方法です。

 

全体のまとめ

1、意志力とは、やる力、やらない力、望む力。

2、体が健康だと意志力が向上するのは、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われて、衝動的な欲求が自然と治まるから。

3、体を整える具体的な方法は運動、瞑想、睡眠、食事、人間関係、ストレスを整えること。

 

いかがだったでしょうか?

今回紹介した本スタンフォードの自分を変える教室では、意志力とは一体どのようなものなのか、意志力を操る方法、意志力の注意点についてより詳しく書かれています。

つい自分を甘やかしてしまう方、これから自分を変えたい方にオススメな一冊だと思います。