Book selection;「あなたの脳のしつけ方」
中野信子著書 青春出版 あなたの脳のしつけ方
本のコンセプト紹介
本書は脳科学的に正しい努力を楽しくする方法について書かれています。
努力するには気合や根性よりも脳の仕組みを理解し、脳をだましてやることの方が大事。具体的には努力をゲーム化することで努力が楽しくなる。
では、どうやって脳を騙すのか?
私が本を読んで特に共感した部分
1、そもそもなぜゲームが楽しいのか。
2、努力をゲーム化する方法
3、ゲーム化以外の三つのコツ
以上、3点について紹介します。
1、なぜゲームは楽しいのか
まず、脳には報酬系という仕組みがあります。これは何かを達成したときに快楽を得る。そういう脳の仕組みです。
例えば学校の試験で良い成績を取るとか、仕事で成果を上げるみたいなときに、脳ではドーパミンという脳内物質が分泌されて、私達は快楽を得ています。このような脳の仕組みが報酬系です。
そして、大ヒットするゲームというのは、このドーパミンを出させる設計がとても優れているという特徴があります。具体的には、敵を倒す瞬間や成長がわかりやすいものです。
例を挙げると、ポケモンがあります。
ポケモンでいうとポケモンのレベルが上がっていくのが達成感や成長感を感じやすく、ドーパミンが大量に分泌されます。しかもポケモンはレベルが上がると単に強くなっていくだけでなく、新しい技を覚えたり進化してより強そうな見た目に変わったりします。
このように成長していることが目に見えて数字でわかるというだけでなく、チャンピオンというラスボスがいて、そこに行くまでのジムリーダーという中ボスがちょうどいい感覚で8人います。
要するに今までに自分はどのくらい成長したのかということや、あとどのくらいで次のボスを倒せるのかみたいなことが数字で明確にわかるような仕組みが脳の報酬系を働かせるため、ゲームがとても面白くて、何時間も続けてしまうのです。
もう気づきだと思いますが、この仕組みを自分で上手に作ることができれば、努力もつらいものから楽しいものに変えることが出来ます。
普通に生きていれば、ゲーム以外にも頑張らなきゃいけないことがあったり、自分はゲームのキャラよりも自分自身を育てたいというひともいると思います。そういう場合は努力をゲーム化することで、ゲームと同じように努力を楽しいものにすることができる
2、努力をゲーム化する方法
努力をゲーム化するためには自分で大ボス、中ボス、雑魚敵という目標を設定し、それらを倒していくことです。
このとき、敵の設定の仕方としては数字で設定することがポイントです。数字で倒すべき敵を明確にすることで、ゲーム性を上げることが出来ます。数字で確かめることで、ゲーム性を高めているから。努力を楽しむためにはいかにゲーム性を高められるからです。
キーワードは、ゲーム性です。
努力は気合や根性よりも上手な課題設定の方が何倍も重要です。自分が作ったゲームを進めていくことで、脳がドーパミンを出すのが上手になっていくので、脳に勝ち癖が付き、やればやるほど努力が楽しくなります。
3、ゲーム化以外の三つの努力のコツ
先に結論を言うと、
①上手にご褒美を設定すること
②ネガティブエネルギーを利用すること
③周りの人を巻き込むこと
①上手にご褒美を設定すること
ご褒美には2種類あります。それは目標を達成した先にあるメリットと途中途中に自分に与えるメリットです。
目標を達成した先にあるメリットとは、例えば年収があれば、生活の質が上がるみたいな達成後のメリットのことです。そのような目標達成後のメリットを具体的にわかっていることで努力が楽しくなります。
また、途中途中で自分にご褒美をあげるのも効果的な方法で、例えば中ボスを倒せたら、美味しいご飯を食べに行くとか、旅行に行くみたいな感じで自分にご褒美をあげるという方法です。
最終的なラスボスまでの道のりが遠い場合には特にこの方法が有効です。
②ネガティブエネルギーを利用すること
努力することについてはポジティブな理由よりも、ネガティブな理由の方が原動力になりやすいことが分かっています。例えばあいつにだけは営業成績で負けたくないとか、上司がうざくてしょうがないから成果を出して黙らせたいとか、そのようなネガティブな感情は努力の原動力になりやすいので、もしそういう感情が湧いたらラッキーです。
③周りの人を巻き込むこと
例えば、同じような目標に向かって頑張ってる友達と切磋琢磨する。
一緒に競いながら頑張るライバルがいると、あいつも頑張ってるから俺も頑張らなきゃという気持ちが努力の大きな原動力となります。
全体のまとめです。
1、そもそもなぜゲームは楽しいのか
ゲームは脳の報酬系という仕組みをうまく働かせる設計になっているから。この設計を利用し、自分の目標から逆算して組み立てる。それが出来れば努力が楽しくなる。
2、努力をゲーム化する方法
大ボス、中ボス、雑魚敵という目標を数字で設定する。
3、ゲーム化以外の三つのコツ
上手にご褒美を設定すること、ネガティブエネルギーを利用すること、周りの人を巻き込むこと
努力してるには気合や根性よりも脳の仕組みを理解し、脳をだましてやることの方がずっと大事です。
ぜひ効果的に努力をゲーム化して脳に勝ち癖をつけることで、目標を達成していきましょう。