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本と映画の紹介&自己研鑽

Book selection;「人生は攻略できる」

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橘玲著書 ポプラ社 人生は攻略できる

 

本のコンセプト紹介

本書は好きなことを仕事にすべきであるというテーマで書かれています。世の中の仕組みについてお金、仕事、人間関係という三つの観点から人生という長い課題に対して私達はどう行動するべきなのか...。

 

とても勉強になるおすすめの本ですのでぜひ読んでみてください。

 

私が本を読んで特に共感した部分

1、なぜ人はキャラを立てたがるのか

2、得意なことを決める2つの要素

3、1万時間の法則という順番

以上、3点について紹介します。

 

1、なぜ人はキャラを立てたがるのか

好きなことを仕事にすべきであるということを説明するにあたって、どうして人はキャラを立てたがるのかということから説明する必要があります。

 

人はキャラを立てることで、異性の注目を集めたり、周りの人からの評価や承認を得られるため、どうにかしてキャラを立てようとします。これは人に本能的に備わっている性質です。

 

リーダーキャラ、面白キャラ、クールキャラなど例を挙げればたくさんありますが、人は自分のキャラを立てることで自分という存在を他者と差別化します。

 

これは人が社会的な生き物であることによる、避けては通れない本能です。人はコミュニティを作りそこで協力しながら何百万年も命を繋いできました。ですので、私達の本能にはキャラを立てることで、コミュニティ内での自分の存在価値を差別化し、注目を集めたり、評価されようとするという性質があらかじめ備わっています。

 

ではそのキャラとはどのように決まっていくと思いますか?

 

それは、得意なことに よって決まってきます。

例えば人をまとめることが得意な人は自然とリーダーキャラになり、ユーモアのセンスがある人は面白い人、映画になる、心が優しくて思いやりのある人はお世話係になるように得意なことがキャラに大きな影響を与えます。

 

ではその得意なことはどのようにして決まるのでしょうか?

 

2、得意なことを決める二つの要素

得意なことを決める二つの要素は、 素質と環境の二つです。

 

例えばドラえもんに出てくるジャイアン出来杉くんといったキャラクターがいますよね。本書ではこの2人の例がとてもわかりやすく挙げられています。

 

ジャイアンは生まれながらに比較的体が大きくて、運動神経も良いです。ですので、スポーツをすれば活躍できて目立つことができます。スポーツをすれば目立てるから楽しい、楽しいからもっと頑張る。だからどんどん上達する。しかし勉強だと頑張ってもそれほど目立たないからどんどん嫌いになってしまうのです。

 

では、出来杉くんはどうでしょうか?出来杉くんは運動も勉強もそれなりに得意です。しかし運動においてはジャイアンも自分と同じくらいできます。そうなってくると、出来杉くんはスポーツよりも勉強頑張った方が一番になれるし、目立てるので、勉強の方をより好きになっていきます。このように、生まれ持った素質と、生まれ育った環境によって得意なことが決まっていきます。

 

運動や勉強の例がわかりやすいので、ジャイアン出来杉くんの例を挙げましたが、もちろんこれは運動や勉強だけに限りません、のび太くんが優しい性格になったり、スネ夫がずる賢い性格になったり、しずかちゃんが温厚な性格になったり、 ジャイアンガキ大将になったりというように、性格やキャラも同じように、生まれ持った素質と環境によって決まっていきます。

 

人は子供の頃に自分が人よりもほんの少しでも優れている点も敏感に感じ取って、より長所を伸ばすことでキャラを立てようとします。 それこそが人が生き残るための手段だったため本能的に備わった能力です。このような本能が人には備わっているので、基本的に人は好きなこと得意なことは頑張れるだからこそもっとそれを得意になるし、どんどん好きになるという好循環になっていきます。

 

 3、1万時間の法則

1万時間の法則という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

これはどんな分野においても一流になるためには、1万時間の練習や訓練が必要であるという法則のことです。この1万時間の法則には賛否両論あって、科学的な根拠に欠けているとか、単純に時間をかければいいわけでもないということがよく言われています。

 

いずれにしても一つ言えることとして、どんな分野でも主流になって成功するためには、たくさんの努力が必要であるということに変わりはないと思います。

 

前述した通り、たくさん努力ができることは、自分が好きなこと、得意なことです。従って自分が好きなこと得意なことをなるべく早く見つけて、そこに時間を費やして努力する。そうすることでその分野の一流になり、成果を上げることが人生における合理的な選択になります。

 

また現代を生きる若者にとって無視できない事実が一つあります。それは、私達はとても長生きするということです。

 

今を生きる若者の多くは100歳くらいまで生きると言われています。定年退職の年齢が60歳から65歳に引き伸ばされたり、国が副業や資産運用を推奨していたりと、状況も変わってきて今の20代30代の若者は70歳を超えても何かしらの形で働くのが普通なのかもしれません。

 

となると、50年近く働くわけですが、50年も嫌な仕事をするのはしんどいですよね。なるべく好きなこと得意なことを仕事にしたいものです。

 

世の中には本当にたくさんの仕事があります。きっとその中には何かしら自分に向いているものがあると思います。ですので、20代や30代前半のうちに、ある仕事は片っ端から試してみて、試行錯誤を繰り返す中で、自分に合った仕事を見つけられれば楽しい人生になりそうです。

 

また、その自分に合った仕事を見つけるためのヒントとして、昔からの自分のキャラを参考にするというのも効果的です。例えば昔から自分は人と関わるのが好きとか、リーダーとして人を引っ張るのが好きだとか、サポーターとして人を支える役割が向いているかもとか、論理的に合理的に数字を分析するのが得意かもみたいな感じで、これまでの過去を振り返って、自分のキャラから考えてみると早く天職に就ける可能性が上がります。

 

全体のまとめ

1、なぜ人はキャラを立てたがるのか、それは人が社会的な生き物であり、キャラを立てることで生き残ってきたので、 その名残が本能的に備わっているから。

2、得意なことを決める二つの要素、得意なことやキャラは素質と環境によって決まってくる。

3、1万時間の法則は、一流になるためには圧倒的な努力が必要なことは確かそして圧倒的に頑張れることは、好きなこと得意なことであるということも納得できるところです。

 

20代のうちあるいは30代前半までに圧倒的にのめり込める好きなこと、得意なことに出会えるよう、トライアンドエラーを繰り返すことが何より大切です。そうすることでこの人生100年時代を楽しんでいけると思います。

 

ぜひここで得た知識を利用して踏み台にして、何かしらのきっかけを得ていってもらえればと思っています。