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本と映画の紹介&自己研鑽

Book selection ;「嫌われる勇気」

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岸見一郎、古賀史健著書 ダイヤモンド社 嫌われる勇気

本のコンセプト紹介

 

本書は、アドラー心理学というものについてわかりやすくまとめられた本です。

この本の結論です。承認欲求を捨てることが幸せになるための一つの方法である。そして、承認欲求を捨てるためには、課題の分離という手法が有効である。

 

私が本を読んで特に共感した部分

 1、なぜ承認欲求を捨てるべきなのか。

 2、承認欲求を捨てる方法

 3、目指すべき人間関係とは

以上、3点について紹介致します。

 

1、なぜ承認欲求を捨てるべきなのか

「承認欲求に支配されることは、他人の人生を生きることである」

著書では以上のように結論付けられています。まず、承認欲求とは何なのでしょうか?

 

承認欲求とは、周りの人たちから認められたい、尊敬されたい、好かれたいといった欲求のことです。承認欲求は人間誰しもが持っている本能的に備わった欲求です。人間は他者と協力する中で繁栄してきた社会的な生き物ですので、生きていくために認められたり、好かれたりする必要がありました。私達はその遺伝子を受け継いでいるので、本能的に承認欲求が備わっています。

 

例えば、みんなに認められたいから有名大学、有名企業に行く、みんなに認められたいからおしゃれな写真を撮ってインスタにアップして、たくさんいいねがついたら嬉しい、少なかったら悲しい。

 

このように承認欲求を満たすことにとらわれる人生であればあるほど、それは自分の人生ではなく、他人の人生を生きているのです。承認欲求はきりがありません。それよりも、周りの目は気にせずに自分のやりたいように生きた方が楽しいんじゃないかということです。

つまり、承認欲求から解放されて、自分に合った幸せの形というものにフォーカスすることが幸せになるための一つの方法であるということです。

 

2、承認欲求を捨てる方法

「承認欲求を捨てる方法は、自分の課題と他者の課題を分けることにある」

自分の課題とは、自分でコントロールできるもの、他者の課題とは自分でコントロールできないもののことです。

 

例えば、会社で仕事を頑張る、これは自分でコントロールができる、自分の課題ですよね。それに対し、自分の頑張りを上司が評価するかどうか、これは自分ではコントロールできない、他者の課題です。このように、自分で変えられる部分とそうでない部分を分けて考えます。

 

そして自分ではコントロールできない部分を気にするのはやめて、自分でコントロールできる部分に焦点を当てるべきなのです。自分でコントロールできる部分に時間や労力を割いた方が、人生をより有意義なものにできます。

 

私が思いつくコントロールできる部分というのは、人に親切にするとか、仕事や学業で成果をあげるとか、ダイエットするとかそういったことです。そのような自分でコントロールできるものについて頑張ることで、周囲の反応も変わってくると思います。

 

あらゆる物事に対して、それは自分でコントロールできる範囲のものなのかということを考えるのが大事になります。

 

3、目指すべき人間関係とは

「目指すべき人間関係は共同体関係」

 

共同体感覚とは他者は仲間であり、それぞれが自分の目標に向かって成長すること。すなわち、みんなで協力したり、アドバイスしたり、励まし合ったりしながら成長していくというのが共同体感覚というものです。

 

つまり、それぞれが自分の目標とか価値観に従って、自分の課題にフォーカスして取り組み、みんなで協力しながら、あらゆる情報や材料をギブアンドテイクしながら成長していこうという考え方です。

 

自分のアドバイスのおかげで友達の悩みが解決したら嬉しいし、友達のアドバイスのおかげで自分の成長スピードが上がって感謝する。そしたら自分の友達も幸せな気持ちになれる。

それぞれがそれぞれの目標に向かってそれぞれのペースで努力していく、その中で自分が他の人の助けになれることがあれば積極的に力を貸せば、自分のことも周りがサポートしてくれるのです。

 

全体のまとめ

1、なぜ承認欲求を捨てるべきなのか

承認欲求に支配される人生というのは、他人の人生を生きることと同意義である。承認欲求から解放されて、自分に合った幸せの形というものにフォーカスすることが幸せになるための一つの方法である。

 

2、承認欲求を捨てる方法は、自他で課題を分離すること

自分の課題と他者の課題を分けて考える。自分の課題とは、自分でコントロールできる部分、他者の課題とは自分でコントロールできない部分のこと、他者が自分をどう思うのかというのは、考えてもしょうがない。だから、コントロール可能な自分の課題だけに集中することで人生を有意義なものにできる。

 

3、目指すべき人間関係は、共同体関係である。

共同体感覚とは、それぞれが自分の目標に向かって成長すること。他者に積極的に力を貸せば、自分のことも周りがサポートしてくれる。

 

 

承認欲求については、皆さんはどういった感想を持っていますか。私は個人的には承認欲求はほどほどには持っててもいいのかなと思います。やはり人から褒められる、感謝されるのは単純に嬉しいですし、自身のモチベーションにもなると思います。

 

人の承認欲求は本能的に備わっているものなので、完全に消すことは無理でしょう。とはいえ、人に褒められたり、感謝されたりすると、気持ち良くなるように私達は出来ているというのは事実なわけですよね。それらを適度に求めて、いい感じにモチベーションに繋げていければいいんじゃないかなと思います。

 

今回紹介した本嫌われる勇気では、人生観を変えてくれるような考え方に触れることができます。今だとAmazonのオーディオブックが1冊分無料で聞けちゃうのでそれを活用するのもおすすめです。

Book selection ;「科学的な適職」

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鈴木祐著書 クロスメディア・パブリッシング(インプレス) 科学的な適職

 

本のコンセプト

 

科学的根拠に基づき、キャリア選択という正解のない悩みに答えを出す方法を具体的に解説しています。厚生労働省の調査では、入社から3年以内に会社を辞めた人間の割合は、大卒でも約30%を超えているとのこと。さらにやる気を持って働いているサラリーマンは全体の6%しかいないというデータもあります。このことから分かるのは、いかに自分に合った職業に就くのが難しいかということです。様々な観点から自分に合った職業に就ける確率を高める方法を知りましょう。

 

この本の結論です。

 

適職とは、幸福度を上げる仕事である。」

しかし、仕事と幸福度の関連性について私たちは勘違いしている。その勘違いを知れば、仕事選びで損することを防げる。

 

本書では、仕事選びに重要な要素、仕事と幸福度の関係、最悪な職場に共通することについて詳しく解説しています。その中から特に共感したことを抜粋して紹介します。

 

仕事選びに重要な要素

 

まず一つ目の題材は、好きを仕事にすること

 

好きを仕事にした方が幸せに決まってるじゃんという方も多いと思います。僕もそう思ってました。なぜなら、これは数多くのインフルエンサーが大合唱しているセリフです。Youtubeを見ていると好きなことを仕事に。という謳い文句もありますよね。

しかし、多くの研究結果によれば、自分の好きなことを仕事にしようがしまいが、最終的な幸福度は変わらないというデータがあります。

 

例えば、ゲームが好きで、ゲーム会社に就職したって、やりたくもない営業に配属されることだってあるわけです。好きを仕事に求める気持ちが強いとその分だけ理想の現実と仕事に対するギャップを感じやすくなり、この仕事を本当に好きなんだろうかという考えが常に生じ、その結果幸福感が下がってしまいます。

 

最高の状態を求めるあまり、いつまでたっても満足できないという状態に陥ってしまうのです。そうではなく、仕事は仕事と割り切ってしまった方が、長く仕事を続けるうえで重要だそうです。

 

仕事への思い入れがない分だけトラブルに強く、何かトラブルが起こっても仕事はこんなもんだと思うことが出来て、お金さえもらえればいいかと思うことで、帰宅してからの趣味を楽しんだりして、幸福感をキープできるのです。

 

では、二つ目の題材、給料の多さで選ぶ

 

とりあえず働くなら僕らはお金が高い方がいいに決まってると思う人は多いと思います。給料の多いか少ないか、お金と幸福度はほとんど関係がありません。

 

しかし800万を超えると、これ以上幸福度は増えないというデータがあります。実際は400万から500万から先は収入が増えても、幸福度はそこまで変わりません。これより先はコスパが悪いのです。

 

だから400万の人がこれ以上給料を上げるために大切な人との時間を削ったり、趣味の時間を削って年収を上げようとするのは、 幸福度という観点からすると科学的に間違った選択になります。

 

三つめの題材、仕事の楽さで選ぶ

 

仕事が楽なほど良いと思いがちですが、実際のデータは楽な仕事は死亡率を2倍に高めることがわかっております。これは単純に退屈感が幸福度を下げてしまうからです。ストレスがありすぎるのはよくありませんが、私達には、適度なストレスが必要なのです。

 

例えばデータをExcelに入力するといった単調作業は、特に何のスキルも必要ありません、とても楽な仕事と言うでしょう。しかし達成感や貢献とは無縁で、退屈な時間が徐々に私達の体を蝕みます。

 

頑張ればできるぐらいの適切な難易度の仕事に取り組むことが重要です。

 

仕事と幸福度の関係

 

では次に、仕事の幸福度を決める要素について3点取り上げます。

具体的には自由・達成・仲間です。

 

一つ目の自由について。

例えば不自由な職場っていうのは、タバコよりも体に悪いということがわかっております。すべて上司に言われた仕事をこなしている。自分が意見を言える場所が全くない、自分の裁量権がないといった職場は自身の健康を害することになります。人間関係も仕事をする上で重要な要素ということです。当然仕事への満足感も下落してしまいます。 

 

二つ目は達成です。達成感が大事なのはなんとなく分かりますよね。科学の世界でも、小さな達成が仕事のモチベーションを大きく作用することがわかってきました。人間のモチベーションが最も高まるのは、少しでも前に進んでるときです。これが科学の結論なのです。

 

逆に自分のやった仕事の成果が目に見える形でわからないと達成感は得られず、 モチベーションは低下してしまいます。だから私達は、自分のやった成果が目に見えるのかということを、仕事をする上で意識しましょう。

 

三つ目は仲間です。同じ職場の友人が3人いれば、仕事のモチベーションがかなり上がるという結果が出ております 。一匹狼で頑張るのもいいですが、科学的には困ったときに助けてもらえるような友人を職場で持つことは、幸福感とモチベーションを維持する上でとても大切なことです。

 

皆さんもよく納得されることではないでしょうか?職場に仲の良い人が1人でもいると、困ったときに助けてもらえるかなという安心感によってモチベーションが跳ね上がるわけです。

 

最後にまとめますと、

好きを仕事にすること、給料の多さで選ぶ、仕事の楽さで選ぶことは自身の幸福度と関連性がないこと。

・仕事と幸福度について自由・達成・仲間が非常に重要な要素であること。

 

ぜひ、職業選択の際に誤りがちな罠を知って、仕事の幸福度を大きくする要素について知り、 最悪の職場に共通する知識を得ましょう。そうすることで自分に合った職業選択という難問に立ち向かう方向性が得られると思います。

Book selection ;「自分を操る超集中力」

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今週のお題「読書の秋」

メンタリストDaiGo著書 かんき出版 「自分を操る超集中力」

簡単なあらすじ紹介

「もはや集中力は最短最速で身につくスキルだ。」

集中力は才能ではなく、鍛えて伸ばすものだと語るDaiGoさんが、本書では集中力の仕組みとその鍛え方について解説されています。自分は気が散りやすいタイプだと思う方、集中力を鍛えたいという方におすすめの本です。

 

本を読んで特に共感できた部分を2点ほど紹介します。

 

「疲れていても集中できる方法」

結論から言うと、疲れていても集中できる方法とは行動を習慣化することにあります。

 

すなわち、疲れていても集中できるというスキルは多少時間をかけて獲得していくものということになります。習慣化した行動は疲れていても集中できるようになっているそうです。では、その集中力の仕組みとはなんでしょうか。 

 

人の集中力には総量が決まっていて使うとどんどん減っていくという特徴があります。長い時間集中力を使っていると体を動かしていなくても、疲れてしまいますよね。

人は何かに集中しているとき、脳の前頭葉という一部分をたくさん使うので、次第に前頭葉が疲れてきます。

 

では習慣化した行動はどうなのでしょうか?

 

習慣化された行動は、脳の前頭葉以外の場所で行われます。ですので、集中力を必要とする作業と集中力を必要としない作業を交互に行うことで、長時間効率よく作業することができます。

 

「プライミング効果を利用した集中法」

 

まず、プライミング効果について紹介します。

そのために一つの問いに答えてみてくださいといライオン、カメ、キリンをイメージしてください。

 

続いて、何かスピードの速いものをイメージしてください。

 

 

 

どんなものをイメージしましたか?

 

おそらく新幹線とか飛行機ではなく、チーターとか馬みたいな足の速い動物をイメージした人の方が多いのではないでしょうか?

 

このように、プライミング効果というのは、先行する情報に刺激を受けて 、後の行動に影響を与えることを言います。つまり先程の質問でライオン、カメ、キリンという動物をイメージした後で、速いものを答えろと言われたら、思わず足の速い動物をイメージしてしまうということです。

 

 これを応用すると、何も考えずに作業するよりか、その作業が健康に良いと意識するだけで体の状態が変わるということです。プライミング効果は一種の思い込み効果であり、自己暗示としても利用することができます。

 

具体的には自分が集中できた時に、そのときの環境をメモしておくことです。例えば、場所は自分の部屋で、時間は午後2時から90分くらい だった、みたいな感じでメモします。

 

その日から自分が集中できる状況を把握して、集中したいときにはそのメモを見てその状況を再現する。こうすることで、メモ通りの状況が整ったら自分は集中することができるというプライミング効果が発動して集中モードに入りやすくなるのです。

 

その状況が本当に自分に合っている可能性もありますし、その状況だと自分が集中できると思い込むことで、本当に集中できるという自己暗示の効果も狙えるということです。

 

最後に内容をまとめますと、

 

疲れていても集中するには習慣化すること。

集中力とは使ったら減ってしまうものなので、途中途中で習慣化した行動を挟むことで、1日を通して高い生産性を保つことができる。

 

ライミング効果

先行情報に脳が刺激を受けて後の行動に影響を与えること。 このプライミング効果を応用し、自己暗示のように利用することもできる。

 

人生は短いので、集中力をコントロールする術を身につければ時間の密度は変わり、より自分の時間を有意義に過ごすことが出来ます。今回紹介した習慣とプライング効果をうまく利用して、ぜひ一緒に時間の密度を高くしていきましょう。

Book selection ;「夢を叶えるゾウ」

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今週のお題「読書の秋」

水野圭哉著書 文響社 「夢を叶えるゾウ」

 

簡単なあらすじ紹介

一人暮らしの会社員である男性が主人公。あるとき、タワーマンションで開かれているパーティに参加することになった彼は、そこで出会った有名な経営者やモデル、プロ野球選手など華やかな世界にいる人たちを見て、自分を卑屈に感じてしまう。自分の劣等感から泥酔して眠ってしまった彼が目覚めたとき、そこにはゾウがいた・・・。

 

本の進み方としては、このゾウが主人公である男性の夢を叶えるために毎日課題を一つづつ出すという話です。その課題を実践すれば成功できる、自分を変えることが出来るのですが、男性は象の発言にとにかく腐っていきます。人間のダメな部分をとことんえぐってくるので日々怠惰に過ごしている人にはかなり良い刺激になると思います。

 

まず一つ目の話。

 

「人の話を聞くということ」

物語の始め、男性はゾウから靴を毎日磨くように言われますが、男性はそんなことは意味がないと嫌がります。そんな時に、このゾウから今まで自分なりに考えてやって物事が上手くいってないから卑屈になってしまうのでは、と諭されます。

 

始めから真理をついてきますよね。私も変わりたいって思って、今こうしてブログを書いているのもありますが、最初は色々な人の話や講演会を聞きに行ったり、本を何十、何百と呼んで過ごしている時期がありました。確かにある程度の常識と知識は身につきましたが、気づいてみたら初めの状態とほとんど変わっていませんでいた。

 

自分の時給が上がるわけでもなく、何か実践して評価されるわけでもなく、いつか成功するだろうと思って、講演会に行ったり、本を読んで満足している自分がいました。

 

今思うと、どんなにいい話を聞いても素直に実行できなかった自分がいました。だから、このゾウの話を聞いて本当にそうだなと納得出来ました。

 

もし、人からのアドバイスを素直に受け入れて行動できなかったことで後悔した経験がある人は、ぜひこの本を読んでみるのが良いと思います。

 

次に2つ目の話。

 

「秘訣が知りたいってことは、楽がしたいということ」

もっと効率的に成功したい、そのやり方を教えてほしい。というシーンもあります。

その時、このゾウは男性の本棚からビジネス書を一冊取り出して、この本にすべて書いてあるじゃないかと言います。

 

その本は男性の持ち物で付箋が貼られています。私もそうでしたが、大多数の人は絶対に成功する方法とかお金を効率よく稼ぐ方法とか、分かりやすく成功できる方法を探したがると思います。楽して稼ぎたいと思う方が普通ですからね。

 

そんな時に、ゾウは楽して人生変えたり楽して成功したいというのは甘えだと言います。こんなこと本の中でも言われると腹が立ちますよね。それでも、核心を突く言葉だと思います。

 

最後の3つ目は、

 

「人間の意識を変えることは出来ないということ」

いい本を読んだ後、明日から頑張ろうと思いますよね。でも、朝目覚めてみると、昨日のやる気がなくなっているといった経験したことがある人もいると思います。

 

ここでまたゾウは、みんなが意識を変えようとしている。その場で今日から変わるんだって決めてめっちゃ頑張っている自分を想像する。そうすると、楽でしょ。と言います。

 

その時は想像しているだけで、実際には全然頑張ってないのに、意識だけ変えようとしているのは逃げであると。結局のところ、未来の自分に期待しているだけで何の変化もしていないことに気づけてないのです。

 

これは、私も痛感しました。じゃあ、どうすればいいのか?

 

それは意識でなく、具体的に環境を変えることです。例えば、テレビに夢中になって物事に集中できない。それなら、テレビのコンセントを抜いておくとか、もうテレビを捨ててしまうとか、方法は極端ですがそうすれば実際の行動が変わります。

 

自分との約束を守らないと、どんどん自信が失くなっていきます。それでも、この環境を変えることは意志の強さとかではなく、誰でも出来ることです。ここで変われない人はいつまでたっても自分を変えることは出来ません。

 

自分も変わりたいと思った方は、ぜひ読んでみて下さい。

 

今なら、Amazonkindle unlimitedでお安く読めます。